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2005.09.28 Wed

【3.プロムス体験レポートNo.1】   [ライブ/演奏会レポート]

初プロムス!本当は来週あたりに2回くらい行こうと思っていたのだけど、公式サイトを見ていたら、なんと今日のプログラムは、私の大好きなブラームスの交響曲第一番。「のだめカンタービレ」でも千秋くんが指揮をする、あの名曲です。ということで、突然「今日行こう!」と思い立って開演3時間ほど前に家を出発。当日券の買い方も、本当に4ポンドで入れるのかもよく分からないまま、取りあえず一人で思い切って会場に向かってみました。
会場は、South Kensingtonの駅から10分ほど歩いたハイドパークの目の前にある「ロイヤルアルバートホール」。


写真はボーダレスミュージックサイト本体に掲載中。

ヴィクトリア女王の夫のアルバート公の記念公会堂として、1871年に建てられたそうです。いかにも重厚で歴史のある建築物、というオーラが出ていて、眺めているだけでもクラシカルな気分に浸れます。
開演2時間前に着いたのだけど、公園に面したホールのエントランスには人の列は全くない。あれれ、と思って係員に聞いてみると、当日券の列はホールの裏側だとのこと。ホールのまわりをぐるりと裏側にまわってみると、そこには長蛇の列!というより大群のジベタリアン(地べたにぺたんと座り込んでいる人達のことです。渋谷周辺によくいる女子高生などが一例)が! これが噂の「4ポンド席」を求めて並ぶ、当日券の列!!


仕事帰りとみられる英国紳士も、学校帰りの若者も、キャミソールのおねえさんも、一見パンクなお兄ちゃんも、みーんな地べたにぺたーっと座り込んでる!お菓子を食べたり新聞読みながらのーんびりと待っている。さすが、「待つ」「並ぶ」ということに恐らく殆ど苦を感じないイギリス人ならではの奇妙な光景。しかもきちんと並ばずかなりいい加減に並んでいるのに、誰も横入りなどしようとせず、きちんと列の最後尾に並ぼうとするところもエライ。ちなみにこの列は、正面のつきあたりを曲がって横の通りの奥まで、延々と続いています。
ホールから向かって右側がギャラリー席(バルコニー部分)のための列、向かって左側が、アリーナ席のための列とのこと。やはり皆、近いところから聴きたいのか、アリーナ席の列に並んでいる人の方が断然多い。とりあえず無難に多数派に従ってみようと思い、初回は私もアリーナ席の方に並んでみることに。列の最後尾に行って、持参してきたSomerfield(スーパー)のチラシを地面に敷き、ひざを抱え込んで体育座り。江国香織の「神様のボート」をのんびり読みながら開場を待つ。
一時間後、開演の1時間前ということでようやく入り口が開場。長蛇の列がゆっくりと進み出す。入り口にたどり着くと、4ポンドを手渡し、チケットの半券が渡される。(本当に本当に4ポンドなんだ・・)となんだか感動。だって日本円にしてわずか800円!立ち見とはいえ、あり得ない値段。欧米のオペラハウスとかで一番後ろの立ち見席が1000円前後で聴けることはよくあるけど、アリーナ席ということは、普通のコンサートでいったらS席にあたる部分。この場所で聴けてこの値段なのは、本当においしすぎる話です。
チケットを受け取った後は、全員荷物検査。一通り、手荷物の中をチェックされる。毎年あるのかもしれないけれど、テロの後ということで余計厳しくなっているのかもしれない。6500人の集まる密閉空間でテロがあったらほんと、大惨事だものね。
いよいよアリーナ部分に入ると、テレビで見ているよりもアリーナ部分はこじんまりとして感じた。というか舞台との距離がとっても近く感じる。座席がないせいか、「きちんと座って舞台を鑑賞する」という意識が生まれてこないので、なんというかオーケストラのリハーサルを、すごく身近な場所から特別に聴かせてもらっているような気分に近いです。

開演までアリーナ部分に座って待っている観客達(開演後は全員立って聴く形です)。
いよいよ開演。まずオーケストラがスタンバイし、拍手と大歓声と共に指揮者が登場。今日の曲目は以下の通り。


プログラム
Lutoslawski
Concerto for Orchestra (30 mins)
?休憩?
Brahms
Symphony No.1 (46 mins)
演奏者
Royal Concertgebouw Orchestra
Mariss Jansons conductor


前半のLutoslawskiは全く知らない曲だったのだけど、オーケストラ内での打楽器の掛け合いなどがとても面白い曲でした。何しろこの、立っている目の前でオーケストラが演奏、というのは、座って最前列で聞くのともまた全く違った興奮がある。正直、このホールのこの場所で聴くのは、音響が良いとはお世辞にもいえない。やはり古いホールだからなのかもしれないけど、このアリーナ部分では、生の音と残響の音が、うまく溶け合わずにバラバラに聞こえてきてしまう感じ。でも、目の前から迫ってくるオーケストラの生の音は、それはそれでとても迫力があった。
後半のブラームスは最高でした。最終楽章の有名なテーマが出てくると、体を揺らしながら音楽に浸っている人、静かにハミングをし始める人も。あーーーいいな、こういう感じ。
最終楽章が終わった瞬間、ブラボーと拍手の嵐。拍手はだんだんと手拍子に変わって、アリーナ席は足踏みもしながらのアンコール。この足踏みアンコール、立ち見アリーナ席のあるPROMSならではのアンコールの仕方なのかも。再び指揮者が登場すると、手拍子と足踏みはまた大歓声と拍手に代わり、その後2曲のアンコールののち、コンサートは幕を閉じました。

んーーー、800円でこの演奏が聴ける、というのはかなりの大満足!!でも、正直
腰がイタかった・・・・・・・・・・・・。
2時間立ちっぱなしはさすがに私は辛かったです。でも会場でばったりあった学校の友達とかは、2時間立って聴いてても全くどこも痛くならなかったとのことのなので、人によるのかもしれませんが・・。
皆、よく2時間立ちっぱなしで聴いているなーと思う。素晴らしい演奏だからこそ皆立ちっぱなしでも2時間聴けるのかもしれない。でもこの状況は、かえって演奏者にとってもプレッシャーだろうな、と思う。普通の演奏会だったら、大抵どんなコンサートでも観客は「5000円も払ったんだからガマンして最後まで聴かなきゃもったないない!」とか思ってじっと座って耐えるかか寝るかしながらでも最後までいるかもしれないけれど、立ち見でつまらない演奏だったら、観客は平気でいつでも会場を出ていってしまうと思う。しかも払ったお金はわずか800円なのだから殆ど未練もないだろうし。そういう意味では、こういうコンサートでは観客の方にアドバンテージがあるのかもしれない。
これは演奏者にとっては本当に大きなプレッシャーだし、挑戦なんだろうな。正直、私は、2時間も立ち見のお客さんを去らせずに演奏を聴きとおして頂く自信はないかも^^;
会場で会った友達によると、明日のプロムスは、私の通うロイヤルアカデミーオブミュージックと、アメリカのジュリアード音楽院の、混合オーケストラが出演するらしい。せっかくなので、連日になってしまうけど明日もまた行ってみようと思います。ちなみに明日はアリーナ席ではなく、同じく4ポンド立見席だけれども、座ったり寝転んで聴くこともできるという噂の最上階バルコニー席の方に、挑戦してみようと思います。アリーナ席で近くから聴きたい気持ちも大きいんだけど、やっぱり腰が・・・ O| ̄|_  限界。。



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